硬式テニスのネットは、テニスコートサイドにネットポストを立て、ネットを張ります。
テニスコートは、ほとんどの場合がシングルス・ダブルス兼用のコートで、ネットポストを設置する位置は、ダブルスのサイドラインの外側「0.914m」のところがネットポストの中心となるように作られています。地面から出ている部分のネットポストの高さは「1.07m」で、これがダブルスの場合のネットの端の高さとなります。シングルスの場合は、サイドラインがダブルスよりも内側なので、シングルスのサイドラインの外側「0.914m」のネットの高さが「1.07m」よりも低くなってしまいます。それを防ぐため、シングルスポール(シングルススティック)をシングルスのサイドラインの外側「0.914m」の位置に設置し、ネットの端の高さが「1.07m」になるようにします。設置する位置は、シングルスポールの「0.914m」の位置に目印が付いているので、それを使い長さを測ります。
そして、ネットの中央でセンターベルト(センターストラップ)を使い、ネット中央の高さが「0.914m」になるように押し下げて地面に固定します。
ネットの両端を固定する支柱。
シングルスの場合に使用するネットの端の高さを調節するポール。
ネット中央に取り付け、地面と繋ぎ、ネット中央の高さを調節するベルト。
壁打ちをする時も、ネットの高さは意識した方が実戦に近いショットを打てるので、上達しやすいです。
しかし、壁にネットのラインが引かれている壁打ちコートならネットの高さが分かりますが、何もラインが引かれていない場合は、自分で測るしかありません。そんな時に、ラケットを使ってネットの高さ(ネット中央の「0.914m」)を測ることができます。
まずは、前提として正しいネットの高さをラケットで一度測る必要があります。ネット中央のセンターベルトの位置で、ラケットを縦に垂直に立て、ラケットの先の高さがネットの網目のどの位置までかを測ります。そして、その位置から上に今度はラケットを横に水平に立て、ネットの高さがガットの何本目ぐらいまでかを測ります。おおよそ、ガットの上から1~2本目あたりになると思います。
この位置を覚えておけば、壁に対してもネットの高さがどのあたりなのかを測ることができます。また、この方法はメジャーやシングルスポールがない場合のテニスコートのネットの高さ調節時にも役に立ちます。
もし、実際にネットを使って位置を測れない場合は、メジャーで自分のラケットの縦(ヘッドの先からグリップの先まで)・横(フェイスの横幅)の長さを測って、「0.914m」がどの位置になるのかを知っておくのも良いと思います。